予防接種＝原因も予防法もわかってる病気
シリーズ記事です。
病気はロイヤルストレートフラッシュ
原因がわかっている病気で、防ぎ方もわかっている病気は、かなり少数派です。
今回はその話です。
感染症～原因がいる病気
目に見えない小さい生物＝微生物に、やられるやつです。
微生物ってのは、細菌、ウイルスです。
（細菌とウイルスの中間みたいなやつらもいるけど略）
でも、この微生物がいれば必ず100％病気にかかる訳ではなく、
本人の元気さが影響するってのは、これまで書いた通りです。
勿論、超強力で厄介なやつってのはどの業界にもいるんですけどね……。
ちなみに
細菌とウイルスは、違うものです。
カゼって、色々な雑魚ウイルスのせいでなるんです。
カゼひいて「抗菌薬ください」とか言わないでください。
効かないんで。抗菌薬は細菌用の攻撃道具なんで。
昔は、悪い風にあたったせいで
感染症になるって思われてたのですよ。衝撃。あとは祟りとか呪いか……。
原因も予防法もわかってる病気
超少数派です。
予防できるなんて、本当に稀。
（というか執念で予防法を先人たちが発見した）
大抵、病気ってリスクを減らすことしかできないというのに。
こういうのは
国家単位で対策が行われているし、医療側も発信しています。
代表例が予防接種です。
予防接種
予防接種は
上手いこと弱らせたバージョンを作れた細菌・ウイルス
にだけあります。
厳密に言うと、弱毒化、不活性化、トキソイドなど。
で、なんで、国がやっているかというと、
国家が滅びるのを防ぐためです。
……極端な表現ですけども。
予防接種の目的
予防接種の対象の病気は、
感染力が強くて、大流行して
人間にダメージを与える力が高い病気です。
相当数亡くなりますし、その後遺症に苦しむ人が大量に出ます。
なので
- 死に至る病を防ぐ
- 体の機能が下がって苦しみ続けるような病を防ぐ
のが目的です。
上のは予防接種で防げる「破傷風」という病気を描いた作品です。結構怖い。
2018年4月流行中の麻疹
麻疹（はしか、ましん）は
麻疹のウイルスが原因の感染症です。
インフルエンザの100倍強力な感染力があって超厄介です。
つまり、めっっっちゃ人にうつります。
他のカードがなくても、無理やりロイヤルストレートフラッシュにしてくるくらいの勢いがあります。
で、死に至る病です。
脳炎を起こして、10年かけて植物状態になることもあります。
麻疹って予防接種は存在しますけど、特効薬的な治療法はないんです。
補助的に助ける治療はありますけども。自分の力で治すのみです。
昔、麻疹って、命さだめって呼ばれていました。
恐ろしい病気なんです。
集団免疫
聞き慣れない言葉でしょうか。
予防接種は、この集団免疫も目的です。
予防接種は、「自分だけが病気にかからないため」にあると思っている人が多いです。
違うんです。
強い集団を作るためなんです。
たとえ話です。
1000人のヒトがいます。
そのうち2人ぐらいは、体が弱すぎて予防接種を受けられません。
で、残りの998人に予防接種をうちます。
すると、996人が、ちゃんと免疫がつきます。
2人は体質でつきません。
病気に強い996人と、弱い4人という状態になります。
996人は病気にかからないので、
大流行は、起こりません。
残りの弱い4人は、免疫をもってないけど、死の危険からは遠ざかります。
結果、死者が出る確率をほぼゼロにすることができます。
強い1000人の集団を作ることができるのです。
ワクチン副反応の、腫れる、熱とかは…命のやりとりに比べれば安いものです。
脳炎などの重い反応は、数百万人に1人です。
麻疹は、数百万人かかれば、1000人が命を落とします。
副作用で害を受ける人数より
予防接種を受けないことで
死ぬ人数の方が確実に多いです。
反ワクチン派の方は、……自分の子供を死の危険に晒しているし、バイオテロを行なっているのに等しいです。
麻疹に関しては日本は、対策が遅れています。
日本は、欧米諸国から「麻疹テロ国家」と認識されています。
予防接種は全体に利益がある
私は、家族、子供には、受けられるものは全部うけさせます。
確かにインフルエンザは
他の病気に比べれば、打ってもかかる確率が高いです。
でも、
何もしないよりは確実にマシで
かかっても軽い症状で済むことがあります。
私は毎年打ってます。
個人の免疫がつく・つかないは、その人の体質。
副反応は、運（ものすごい低い確率）。
個人としても利益になる確率が大きい。
全体としては、確実に利益がある。
それが予防接種です。
どうか、うけてください。
原因も、予防法もはっきりわかっている病気なんて、少ないんですからねー！！
予防接種、除菌で防げる癌がある話も、そのうち書きます。
病気はロイヤルストレートフラッシュ
