田舎女医の小言

外科医やってます。人生で溜まったネタを放出していきます。

出産レポートです

【36週2日】

健診で推定体重2700-3000gと、胎児は既にかなり大きい。一方、自分はチビのため、児頭骨盤不均衡が不安になる。先生曰く、児頭径9.2cmと10cm以下だから、おそらく大丈夫でしょう、と。

 


【38週2日】

健診で推定体重3000-3200g。子宮口2cm。日に1回程度、生理痛のような痛みが訪れる。

児頭径9.3cm &骨盤内に児頭も下がってきている→経膣分娩できるでしょう、と改めて言われ、やや安心する。

まあ、帝王切開になる時はなる。

 


「予定日までお腹の中にいると、すごいサイズになる:(;゙゚'ω゚'):」と思ったので37週以降は毎日ウォーキングorスクワット。

そんなことで早く生まれる訳じゃないのは知っていたけれど、大人しくもしていられず 笑

体力つける目的もあり、せかせか動いてた。

 


【38週3~4日】

生理痛のような痛みが時々あり。数秒~数十秒、間隔バラバラ。後から見れば前駆陣痛。

 


【38週5日】

4:45

強い生理痛のような痛みで目覚める。これまでとは違う強さ。これはついに…!と期待するが、その後痛み続かず。

 


7:30

破水。相変わらずベッドでゴロゴロしてた所、軽いパチンという音がして、ジャーっと液体が出た。あわててナプキン装着。

「破水した。入院だわ」と夫を起こす。病院に電話し、向かう。

 


8:00

病院着。子宮口3cm。陣痛はまだ。前期破水の診断。赤子は元気。

抗菌薬内服し、陣痛を待つことに。

「感染兆候でたり、数日陣痛こなければ、誘発することになります」と。

 


約3時間ごとにNST(ノンストレステスト)でお腹の張りや、赤子の心拍をモニタリングして様子を確認。

動くたびに、羊水が出るので、ベッドで大人しく過ごす。

朝ご飯はコンビニのオムライス&たけのこの里を一箱、昼食夕食は病院食完食。

痛みは20分~30分に1回程度、軽めのがあるだけ。

19時面会時間終了し、夫帰宅。

 


夫帰宅後、徐々に痛みが強くなっているような…たまに10分おきなような……。

しかしこの頃には、開き直って、読書開始。ライトノベル一冊読破。

夫や、実両親に、今のところまだだから寝とくように伝える。

 


22:50から張りと痛みの間隔7-10分なのが、1時間継続。助産師に報告。

 


【38週6日】

0:20~

NSTで確かに10分間隔のお腹の張り確認。「このまま続けば、本陣痛です」と。

 


その後、痛みどんどん強くなる。

1人で耐えるのが辛い。

立ってみたり、クッション抱っこしたり、椅子に座ってみたり。

見回りの助産師さんに、痛いし、夫を呼びたいと言ってみる。

「これからもっと強くなりますよ」

「様子を見ましょう。まだ旦那さん呼ぶほどじゃないですよ」

としか、言われない……うう(泣)

(※皆が寝静まってる深夜かつ、総合病院であるため、なかなか家族を呼べなかったと思われる)

 


2:50頃

夫に陣発してると連絡。

「痛い。でも、まだ夫氏呼ぶほどじゃないらしいんだ……腰さすったりして欲しいのに」と泣き言を漏らす。 

 


息を長く吐いて耐えろ、数を数えろ、という先人の教えに従い頑張る。それにしても腰が痛い、腹が痛い、身の置き所がないw

 


3:15~3:50頃

私「夫を呼びたいのですが…」と再度訴える。 

助産師「一度診察して、進んでたら、LDRに入ることにして、旦那さんも呼びましょう」

※LDR:陣痛分娩室Labor Delivery Recoveryの略語。


で、診察。

「子宮口5cmだけど……展退度80%ですね!LDRいきましょうか」

展退度が、入院時50%→80%に進んだおかげで、 LDR入室となる。

 


3:50 夫呼び出し。

 


4:00~

LDR着。私は基本左側臥位で耐える。腰さすり、水分摂取の介助など夫氏頑張る。

しかし、人数いた方がいいな…と思う。

 


4:40

親に来てくれと連絡。

 


5:30頃

親着。その直前に、内診で確認した所、なんと子宮口8cm。

あと2cmで全開大だから、深夜勤と日勤の切り替わり前に産めるのでは…!?と期待する。

しかし、ここから全開大までが、意外と長かった…。

 


痛みが来るたび、ひたすらいきみ逃し。

息を長く吐くのだけ、ひたすら意識。

子宮口が開いてない段階でいきむと、赤ちゃんが苦しくなるから、力をいれないように、ひたすら息を吐く。

母の腰さすりや、肛門を押すのは流石に的確。夫氏も悪くはなかったけど…。

夫氏は、水分補給&私の掴まり先として機能。たまによしよしと撫でてくるのが、なんとなく不快で「私があなたに掴まるけど、あなたからは私に触らないで」と理不尽な要求をするw

 


「いきみたい~。まだダメなの?」とか

「無理~、いや無理じゃない」とか

「Aさん(深夜勤の助産師さん)がいるうちに産みたい…」とか嘆いてた。

痛みが引いた瞬間は比較的冷静だが、痛い時は無理であった。

「(陣痛)くる…!腰押して!!押して!」と頼みまくってた。

体力温存するため、あまり叫ばないようにしたけど、強い波がくると、ちと声出てた。

痛みがひいたとき、瞬間的に寝たりもしてた。

 


8:30すぎ

深夜勤の助産師Aさんが帰ろうとしてないのに気づく。

私「切り替わりの時間ですよね…すみません」

助産師「いいのいいの。9:00までいるわ」と。

 


膀胱を空にした方が、赤ちゃん通りやすいが、トイレ行けそうか、導尿するかと聞かれる。「導尿お願いします」と即答。

「さすが協力的…」との言葉を頂く。

 


日勤の産婦人科医が、様子見に登場。もう少しあとで、また来ると言い立ち去る。

 


9:00~

全開大。子宮口10cm!足台装着。

「おっしゃあああ、いきめる」と心の中でガッツポーズ。

誰かの出産レポで、いきみ逃しが一番辛かったと書いてあり、謎の確信で自分もそうだと思っていた。

で、実際そうだった。

 


いきむのは何故か妙にうまくできた。

 


2回深呼吸後に、思い切り息を吸って、とめる。そして、陣痛がきたときに合わせて、思い切りいきむ。目を開けて、お腹の方を見て、ぐっと排便するように。

で、限界までいきんだら、力が抜けないように、(残りの息を吐いてから)息を追加で吸って、そのまま繋げていきむ。

これでワンセット。


「いきむのうまい。初産でここまでできる人なかなかいない」と、褒めて頂く。

最初か2回目ぐらいのいきみで、すぐ頭の一部が見えたらしい。

 


9:15頃~9:30

産婦人科医登場。

足に清潔野の作成。会陰切開の準備。

ああ、切るんだな~と悟るが、出てくれるならば何でも良いという気持ち。

1回目の切開では赤子出てこれず、もう一度切開追加。痛みは…まあ、わかったけど、子宮口開大までの痛みの方が強かった。

 

2回目切開後、おりゃー、といきむ。

何かが出たような、ひっかかってるような感覚がある。

助産師「もういきまなくていいです!」

私「え?え?いいの?(なんか中途半端感すごいあるけど)」

助産師「息小さく吐いて、力抜いてください!」

肩がひっかかっていたようだ。

 


そんなことをしてるうちに赤子完全に外へ。

助産師「出ましたよ~」

私「…泣かない?」

といった瞬間思い切り泣く。安心。

 


9:30

赤子誕生となりました。

大きい、大きいね、とスタッフのざわざわが聞こえる。

「体重3549gです!」

夫氏と、2人でデカイね…と顔を見合わせる。

 


その後、胎盤もさらっと出る。

「胎盤も大きいし、臍帯も太いですね~」

それで育ったのか……。

 


チクチクと会陰切開を縫われるのが、地味に痛い。

私「どれぐらい切ったんですか?」

先生「3〜4cmです。裂けてはないです。とーこ先生の体型で、あの赤ちゃんのサイズで、この程度で済んだのはいいと思います」

私「それはよかったです…(埋没縫合で丁寧にやってくれとる雰囲気がする…)」

 

トータル11時間程度、LDRに入ってからは5時間半、全開大から30分のお産でした。

初産の平均が、陣発から13~15時間なので、まあまあ安産でした。

 


私の場合は

一番辛い→いきみのがし

地味に辛い→会陰切開の縫合

痛いがかなりマシ→いきむ

でした。

 


元々あった痔核が悪化しました…

うふふ_:(´ཀ`」 ∠):

 


長くなりました。

出産レポでした。